俺の雫(しずく)No.10 3月3日その3

      2017/03/14

処理後の破片

あの日仕込んだ醤油があんなことになるなんて、俺たちはまだ知らない

ナチュラル男子の「俺」「しょうゆ」をつくるノンフィクション。

 

前回まで。

「俺の雫(しずく)」は存続の危機を乗り越えた。

しかし、代償が大きすぎた。
夢半ばにして「息子の雫(しずく)」は幕を引くかたちとなる。

爆破事件の事後処理をすすめながら、暴かれていく事件の全貌に迫るのだった。

 

 

 

2016年3月3日

 

 

 

「息子の雫(しずく)爆破事件」

 

 

 

救える命(もろみ)を無事救出した「俺」は、事件の事後処理に追われる。

 

前号までに分かったことは、以下だ。

 

爆破されたのは、瓶の底部に近い側面

ガラス片は1欠片のみ(粉砕されていない)

諸味(もろみ)の約4/5は外部に流出

救出できたもろみは約半分

諸味(もろみ)は、最長で70cmほど先まで飛び散っていた

爆発したのは「息子の雫(しずく)」

「俺の雫(しずく)」は無傷

 

処理後の破片

爆破された、「息子の雫(しずく)」とガラス破片

 

 

 

事実を積み重ねれば、重ねるほどに、大いなる疑問が残る。

 

 

 

 

本当に、醗酵がもたらした爆発だったのか?

 

 

醗酵によって、このガラス瓶は破壊されたのか?

 

 

醗酵には、それほどのエネルギーがあるのか?

 

 

 

 

ここから先は事実を検証した、「俺」の真実。

 

 

ガラス瓶の厚みは約3ミリメートル。
身近なイメージだと、1円玉を2枚重ねた厚み。
本当に醗酵の力で、この厚みのガラスを破壊できるのか。

 

破損した箇所を洗い流してみた。

破片

 

破損断面は、以下のようになっていた。

 

破損断面

 

 

ガラス破片と、ガラス瓶本体の接合部から分かることがある。

 

ガラス瓶は、外側からの力によって割れたのではない。

 

ガラス瓶は、内側からの力によって割れた。

 

 

ガラス破片は、内側から外側へと飛び出すような形状で破損した。
内から外へ向かう力以外に、上記のような断面を生みだすことは不可能。

ガラス破片が粉砕されていなかったことが功を奏して、一つの真実が見えた。

 

 

 

では内側から働く力とは……。

 

 

 

これに関しては、現状、疑う余地もない。
醗酵によって発生した気体、「二酸化炭素」である。

では、気体がガラス瓶内の圧力を上げたとして、爆発させることは可能だろうか?

 

色々と調べてみた。

 

圧力の変化だけでガラスを破壊することは、通常不可能に近いようだ。

※通常とは(人が生息可能な常温・常圧の世界)

 

 

だが、

 

 

内圧と外圧の差

内部温度と外部温度の差

微小なクラック(目に見えないひび割れ)

 

 

複数のファクターが重なると、十分起こり得ると「俺」は判断した。

 

 

現場の見取り図も見てほしい。

 

「俺」画伯の力作だぜ!

現場見取り図

 

ココで、重要なのは台所の狭さではない。

 

被弾と書かれている場所だ。

 

 

「息子の雫(しずく)」が爆発すると同時に、諸味(もろみ)の飛沫が飛び散った。

 

それは弾丸の如く飛んだことだろう。

 

そして、70cm先にあった我が家の壁を汚すこととなる。

 

被弾

※諸味(もろみ)の飛沫を被弾した、壁のクロスにしていた布地

 

 

 

検証は、かなりイイところまで来ている。

 

 

飛沫の飛距離を見ても、ガラス瓶の圧力と外圧の差は十分あったと言える。

 

圧力との差を見れば、当然、醗酵が活発に進んでいたことが分かる。

それつまり、熱を発していたと考えられる。

※基本的に醗酵とは熱を伴う反応である

よって、ガラス瓶内の温度と外部の温度は多少なりあったはずだ。

 

内圧と外圧の差

内部温度と外部温度の差

 

これについては、十分な環境が整っていたと言えるだろう。

 

 

 

後は、

 

 

 

微小なクラック(目に見えないひび割れ)

 

 

 

 

「う~ん……。」

 

 

 

 

「ないなぁ……。」

 

 

 

 

「微小って。そもそも目に見えないでしょ!」

 

 

 

 

「さすがに思い当たるフシが……。」

 

 

 

 

 

「はっ!!」

( ゜o゜)!!

 

 

 

 

 

「あぁぁ~。」

||/( ̄ロ ̄;)\||

 

 

 

 

 

今回ばかりは、聡いあなたも思いつかないだろう「俺」の推理を。

 

 

俺の雫(しずく) 12月15日 その2

勇者の武器「めんぼう」が、いずれ大きなひずみを生むことを、俺たちはまだ知らない。

 

まだ見ていない方は、「俺の雫(しずく)」のバックナンバーを見てほしい。

 

勇者とは息子である。

 

彼は、晴れの日も、雨の日も、雪の日も、混ぜた。

「俺の雫(しずく)」と「息子の雫(しずく)」の両方を、混ぜ続けた。

「めんぼう(麺棒)」を持ち、欠かすことなく混ぜ続けるのだった。

 

 

「めんぼう(麺棒)」

 

 

あなたが今、想像されているものと同じだ。

 

長さ約30cm

木の材質は硬め

両端が丸くなっている

太さは自転車のグリップほど

生地を伸ばすための調理道具

 

 

 

(……)

 

 

 

 

醤油を混ぜながら、コツコツと

 

知らず知らずのうちに、ガラス瓶へと

 

「めんぼう(麺棒)」から伝わる衝撃が

 

蓄積されていたのではないだろうか?

 

 

 

 

そして、すべての条件がそろった。

 

 

 

3月3日(桃の節句)

 

 

 

「息子の雫(しずく)」は

 

 

 

「エクスプロージョン」(爆醗)した

 

 

 

 

以上が、「俺」の真実。

 

 

事実はひとつ、真実は人の数ほど。

 

 

 

 

 

ひとまず、「息子の雫(しずく)爆破事件」は、ここで終止符を打つことにする。

 

 

 

 

 

そして「俺の雫(しずく)」があるかぎり、「俺」はこれ以上振り向くわけにはいかない。

ミッションは続く。

あの「蔵の雫」のようなお醤油になることを目指し。

 

 

 

 

悲しみの数だけ「俺」は強くなる。

 

 

 

「平気!」

 

「涙が乾いた後には」

 

「夢への扉があるの」

 

「悩んでちゃ行けない」

 

「今度、悲しみがきても」

 

「友達迎えるように微笑(わら)うわ」

 

「きっと、約束よ!」

 

 

 

次号

 

 

「悲しみよ、こんにちは」

「めんぼう(麺棒)よ、さようなら」

 

 

斉藤由貴さん 「悲しみよこんにちわ」 よりオマージュ

 

「俺の雫(しずく)」完成はまだ先!? 最高の醤油はこれだ!!

次号 「俺の雫(しずく)」3月3日その後

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